秋田の聖母マリア 第一のお告げ

 
 

 

 

1973年7月6日

 

笹川姉妹は、激しい手の痛み(手に浮かんだ十字型の傷)に耐えつつ、これまでのかずかずの試練の意味と

それを通して導かれた恩恵を思い返すうち、御心への信頼の念が沸き起こり、ようやくひとつの支えを得た

心地になった。それでも、繰り返し口にのぼる祈りは「主よ、あわれみたまえ。わが罪を許したまえ。」

であった。襲ってくる激痛に、起きてみつ寝てみつ、一睡もできぬまま過ごしていた。

そして夜はふけ、午前3時ごろのことである。

 

”また、新しくガーゼをとりかえて祈っていたときでした。ふいにどこからか話しかける声がしました。”

 

〇守護の天使からの最初のお告げ

 

「 恐れおののくことはない。あなたの罪のみではなく、すべての人の償いのために祈ってください。

  今の世は、忘恩と侮辱で、主の聖心を傷つけております。あなたの傷より、マリア様の御手の傷は深く

  痛んでおります。さあ行きましょう。 」

 

”その声と共に現れたのは、あのお祈りを一緒に唱えてくださった美しい女の方でした。

 私の右肩に寄り添うように立たれたそのお顔を、いくらか馴れたせいか、初めて見返した私は思わず、

 「お姉さん!」と呼びかけてしまいました。数年前に洗礼を受けて亡くなった姉によく似ているように

 見えたからです。すると、その方は、やさしく微笑んで頭を軽く振り、

 「 わたしはあなたに付いていて、あなたを守るものですよ。」と言いながら、部屋を出るように促す身

 ぶりを見せて、ちょっと姿を消されました。・・・・・・・

 ・・・私はひとりで祭壇にむかって礼拝し、それから聖母の御像の方に進みました。”御手の傷が深く、

 痛んでいる。”と告げられた言葉が耳にひびいているようで、御手を拝見しなければと思ったからです。

 当時(最初の小聖堂)、御像は祭壇の右手うしろの隅に安置されていました。私たちの居る畳敷きから

 一段高くなる敷居に足を踏みかけようとしたとき、突然、木彫りのマリア様が生気を帯びて、何か話しか

 けられるような気がしました。見ると御像は、目もくらむほどの光に包まれています。おもわず、その場

 にひれ伏した瞬間、極みなく美しい声が、私の全聾の耳に響いてきました。”

 

〇聖母マリアからのお告げ

 

「 私の娘よ、私の修練女よ。すべてを捨てて、よく従ってくれました。耳の不自由は苦しいですか。

  きっと治りますよ。忍耐してください。最後の試練ですよ。手の傷は痛みますか。人々の償いのために

  祈ってください。ここの一人一人が、私のかけがえのない娘です。聖体奉仕会の祈りを心して祈ってい

  ますか。さあ、一緒に唱えましょう。」

 

”そして「御聖体・・・・」と、会の祈りを始められると、あの導き手(天使)もまた脇に姿を現して、

 声を合わされます。私は夢中で、ひれ伏したまま「・・・のうちにまします・・」と唱えかけるのに

 かぶせて、御像からのお声は「・・・まことにまします・・・」と続けられます。そして、まごつく私に

 教え込むように、「これからは”まことに”と加えなさい。」とその語に力をこめて仰せになります。

  私は「はい。」と答えたかどうか、ともかく無我夢中で、天上から来るような美しいお声に合わせ、

 かたわらの優しい声に助けられて、会の祈りを唱えました。

 

「 御聖体のうちにまことにましますイエスの御心よ、一瞬の休みもなく全世界の祭壇の上にいけにえ

 となられ、御父を賛美し、御国の来たらんことをこいねがう至聖なる聖心に心を合わせ、わが身も心も

 全く御身に捧げ奉る。願わくは、わがつたなき捧げを受け取り、御父の光栄と霊魂の救いのために、

 御旨のままに使用し給わんことを。

 幸いなる御母よ、御身の御子より引き離さるるを許したまわざれ。御身のものとして守りたまえ。 」

 唱え終えたところで、美しいお声はまた仰せになりました。”

 

〇聖母マリアからのお告げ

 

「 教皇、司教、司祭のためにたくさん祈ってください。あなたは洗礼を受けてから今日まで、教皇、司教

  司祭のために祈りを忘れないで、よく唱えてくれましたね。これからもたくさん唱えてください。

  今日のことをあなたの長上に話して、長上のおっしゃるままに従ってください。あなたの長上は、いま

  熱心に祈りを求めていますよ。 」

 

”あたりが静寂になった時、そっと頭をもたげてみると、全ての輝きはもう消えうせていました。

 天使の姿もなく、聖母の御像もいつもと変わらぬ様子に見えました。”

 

 

                     <安田貞治神父著「日本の奇跡 聖母マリア像の涙」より

 

 

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